畳工場見学(畳が出来るまで)

小池社長に工場を案内してもらいましょう

畳を作るには5つの工程があります

  1. 畳の寸法をとる(現場にて)
  2. 畳床(とこ)を作る
  3. 畳の丈寸法を裁断し畳表(おもて)を張り縫い付ける
  4. 畳の幅寸法を裁断し畳縁(へり)を縫い付ける
  5. 畳縁(へり)を折り返して縫い付ける

1.畳の寸法をとる(現場にて)

畳を敷くお部屋の大きさを測ります。
10年後でも畳に隙間が空かないよう限界までキツく作るので細かく測ります。
実際に測ってみると畳は一枚一枚微妙に大きさが違うことがわかります。
数字が1違うと0.3ミリ違います。測ってきた寸法はコンピューターソフトに入力します

2.畳床(とこ)を作る

お部屋の敷居と同じ高さになるよう畳床を作ります。
自社製造なのでご予算に合わせ、素材から組み合わせて1ミリ単位で作れるそうです。

3.畳の丈方向を裁断し、畳表(おもて)を張り縫い付ける(框縫い)

コンピューター式自動裁断機は畳床を0.3ミリの精度で正確に裁断してくれます
畳床の裁断と畳表を張り縫い付ける作業は、昔は「熟練した職人技」腕の見せ所でしたが、今は機械がそれに代わってしっかりと仕事をしてくれます。

※表替えの場合は、畳床を再利用するので、寸法取りと畳床の裁断作業が無くなり、古い畳表と畳縁を剥がして、新しい畳表を張り付ける作業からになります。

4.畳の幅寸法を裁断し、畳縁(へり)を縫い付ける(平刺し)

こちらもコンピューター式自動裁断機で0.3ミリの精度で畳床を裁断しながら、同時に畳縁を縫い付けていきます。畳縁も沢山の種類がありますが、売れ筋の60種類を常時在庫してあります。

5.畳縁(へり)を折り返して縫い付ける(返し縫い)

いよいよ最後の工程です。機械作業でキレイにまっすぐに縫い完成です。
出来上がった畳は表面を専用のクリーニング機でキレイにしてからお届けするそうです。
近年は畳縁を付けない半畳(琉球畳、へりなし畳)を作ることが多くなったそうです。
市松敷きにすると和風モダンや洋風のお部屋にも似合うとのこと。畳縁が付かないぶんお安いのでは?と思われるかもしれませんが、畳縁を付けない方が作る時間が倍以上かかるので、逆に少しお高くなるとのことでした。

小池社長は手作業の技も披露してくれました。
手縫いで縁を縫い付ける作業
畳の幅を寸法通りに裁断する

昔のように全部手作業で畳を作る場合、熟練した畳職人が頑張っても一日2~3畳しか作れないそうです。
それが機械化(コンピューター式自動畳逢着システム)したことにより、一日30畳が楽に作れ、朝お預かりした畳はその日のうちにお届け出来るそうです。
大体の製造作業は機械が人に替わって行ってくれて楽で早く出来るようになりましたが、やはり基本的なことや細部は熟練した技術がなければ良い物は出来ないと言っておりました。